「紺地」と書きましたが果たして「コバルトブルー」の方が近いかもしれません。

独特の織によって見る角度や当たるひかりによって色の変化を楽しめる少し変わったお衣装。

細い糸をたくさん使うからこそできる上質な織物ならではの仕上がりです。

「薄さ」と「しなやかさ」も兼ね備えていますのできれいな線が表現でき、美しい仕上がりになります。

と、同時に作り手にとっては少し厄介な部分があります。

それは「腕折（かいなおり）」といって腕を折り曲げて形を作るときに余計な「しわ」が出ないように生地が「パンッ」と張り詰めた状態にして曲げていきます。

その時に袖の付け口、背中側の袖の縫ってあるところが一番テンションが掛かります。

そのテンションを受け止めてくれるのが、織物の強さでもあるのですが、極まれにそのテンションに負けて糸が弾かれてしまうことがあります。

そうなるとまた一から縫い直しとなります。

そんな意味では、作り手が試されていると感じるちょいと意地悪な織物でもあるんですね。

「美しいものには棘がある」

本当にそう思います。

さて、女びなです。

「真っ赤」な衣装に赤のグラデーションの「襲」色目。

中に一色だけ「萌黄色」を入れて奥行きを出してみました。

意外とエッヂの効いた仕上がりになりました。

いかがでしょうか？

大きさ、お値段はお問い合わせくださいませ。