みなさま、今日はクリスマス・イブですね!
ラジオからは朝からクリスマス・ソングが流れっぱなしで否応にもクリスマス気分が盛り上がります。
おみせのある嵯峨辺りは澄み渡った空と裏腹に午前中吹いた「愛宕おろし」という北風のおかげでかなり冷え込んでいます。
この「愛宕おろし」の「愛宕」は京都市の西北に構える「愛宕山」のことです。
京都市内で最も高い山でして、その頂上には「愛宕神社」があります。
実はこの神社は全国にある「愛宕神社」の総本山に当たり京都では「火」の神様として知られています。
そしてこの山にはその昔のおもしろい逸話が残っています。
京都には「愛宕山」と同じような大きさの山が市内の東北にあります。それが有名な「比叡山」です。
このふたつの山は本当に仲が良く、いつも楽しく遊んでいたそうです。
ところがあるときどっちが大きいかの話になったそうです。そしてお互い背比べをしました。
本当に双子のようなふたつの山はどちらも同じような大きさで勝負がつきません。
そこで癇癪を起した「比叡山」が「愛宕山」の頭をポカッと叩きました。
そうすると叩かれた分「愛宕山」は凹んでしまいます。
でもしばらくするとその凹んだところがプクーッと膨れてきます。それは「タンコブ」でした。
そして見る見るふくれたそのこぶはやがて大きく大きくなってその分だけ「比叡山」より大きくなりました。
そしてその膨れた「タンコブ」の姿にふたりとも大笑い!
それから比叡山は叩いたことを素直に謝り、愛宕山もそれを笑顔で許してそれ以降また仲のいい二つの山になりました。
中々愉快なおはなしでしょう?
この二つの山は京都には欠かせない大切な山です。
「風水」とか「守護」とかもそうですが、京都に住んでいる者にとって無くてはならない「空気」のような山です。
そんな「愛宕山」ですが、実は『寿峰』の『峰』はこの「愛宕山」から頂いています。
無くては困る「空気」のような人形司になりたいと先代が付けたそうです。
これからも『無いと困るねん』と言ってもらえるような人形作りを続けていこうと思っています。
って、クリスマス・イブと全く関係ない話でしたね。失礼いたしました。
で、「愛宕おろし」が強い時はおみせの表の暖簾を仕舞ってあるときもありますが、営業はしておりますのでご安心ください。
それではみなさま素敵なクリスマスをお過ごしください!