立雛

2月が始まりましたね。
今日の京都はとても暖かく、こうなると毎年「鉢植え」が欲しくなってしまします。春めいてくるとお花を側に置きたくなるようで。しかし実はお花を育てるのが少々苦手なので、いつもお花屋さんを眺めて悩んでは結局切花を購入してしまいます・・・
でも今年はせっかくおみせもオープンしたことだし、入り口に色んなお花やグリーンを置いたらどんなに素敵だろうと日々妄想中。。頑張って今年こそトライしてみます!まずは初心者向けの種類をリサーチですね。
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さて、本日の主役は”立雛”です。
その凛とした佇まい、伝わるでしょうか・・・?
座雛に比べると、すっきりと精悍な印象です。お道具も屏風以外はあまり飾らなくても十分サマになるので、よりシンプルに引き立ちます。
現在は座雛が主流ですが、実は立雛の方が歴史は古く、平安時代にまで遡ります。
そもそも”雛祭り”とは、大きく分けると二つの由来が併さって現在の形の原型になりました。
一つは、病気や災いを身代わりに背負ってくれますようにと、紙で作った人形(ひとかた)に願いをこめて川や海に流した”流し雛”。そして子供が無事健やかに育って欲しいとの思いから、「上巳の節句(じょうしのせっく、三月最初の巳の日)」に子供へ贈られた”天児(あまがつ)”と”這子(ほうこ)”です。天児は天皇の子へ、這子はそれ以外の子へ贈られ、共に白い生地に綿を詰めた人形で、黒い糸で髪の毛をつけています。産着を天児や這子に着せて大切な子供の穢れや厄災を移し、子供の枕元に置かれました。何事もなく無事に成長できますように・・・
そしてもう一つは、平安期に宮中や公家の間で盛んだった「ひいな遊び」です。
ひいな遊びは必ず男女対の人形を使い、それぞれに自分たちの衣装と同じ生地を使った着物を着せる、おままごとのような遊びでした。それが公家から武家、そして庶民へと広がっていきます。
この二つがくっついて(かなり大まかな説明ですが・・・)のちに”雛祭”となりました。
そして、そこから立雛が生まれるのです。
座雛は江戸時代に作られたものです。公家、武家にとどまっていた頃は立雛で、それが武家から庶民の手に移り、庶民によって創造・発展したのが座雛なのです。
段飾りや豪華な雛道具が登場するのもこの頃です。
その後、座雛が主流となり現在に至ります。
立雛を店内に飾っていると、めずらしいのか、やはり皆様興味を持たれます。
よくおっしゃって頂けるのが、「緊張感がある」「すっきりしてる」「変わってる・・・」などなど。
私は、初めて目にしたときからクラシックな雰囲気を感じました。
それはやはり、立雛の持つ深い歴史に裏打ちされているからかもしれませんね。
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一番上:立雛(中)漆黒が勇ましい男雛と、光沢のある赤×深い藤色が優しい色合いの女雛
 左  :立雛(小)黄櫨染の男雛と、オレンジがかったライトレッド×グリーンの女雛 
 右  :立雛(芥子)すっきりとした潔い白の男雛と、ミントグリーン×ラベンダーが美しい女雛
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サイズのご参考になれば・・・
燭台(壁と同化して見えにくいですね・・)がちょうど30cmです。
真ん中のおひなさん用の燭台です。
因みに、一番左の立雛(中、高さ約43cm)より大きいのもあります。立雛(大)で、高さは約50cmにもなりとても立派です。
ちょっと他とは違うおひなさん、クラシカルなおひなさんをお考えのお客様、立雛はいかがですか?