刺繍 椿

昨日・今日と、吉徳 浅草橋本店様での初めての制作実演も無事に終了致しました。
大変な賑わいだったそうで、寿峰も驚きと共にその賑わいを楽しんでいたようでした。
普段工房にこもって作業をしていると、どうしても対お取引先様中心のいわゆる営業ばかりになってしまいがちですが、こうして先日の百貨店様や今回の専門店様に呼んで頂き、直接お客様とお話しが出来るというのはとても貴重な機会です。
私はこうしておみせをさせて頂いておりますが、寿峰から実演で見たこと、聞いたことを教えてもらうのはやはり勉強になります。
作り手として、当然私共のお雛さんの魅力を一番理解して皆様にお伝えしているつもりではございますが、やはりお店さんによってその伝え方、おすすめの仕方など違います。同じお雛さんでも飾り方一つでとても印象が変わったりもします。
そういった販売のプロの方々の接客や皆様のご要望を直接肌で感じて、またこれからのお雛さん作りに役立てていかなければなりませんね ρ(-ω- )
めずらしく硬い?文章になってしまいました・・・ヾ(´ε`*)ゝ
さて、今日のご紹介は「刺繍 椿」です。
刺繍シリーズは毎年発表しているオリジナルで、新作を楽しみにして下さっているお店さんもいらっしゃいます。
今期は椿をモチーフに致しました。
色にとてもこだわったんですよ☆
地の生地はちょっと分かりにくいかもしれませんが”二段ぼかし”です。
緑から淡黄色へとグラデーションしてます。ぼかしの部分は、熟練の職人さんが刷毛で丁寧にぼかしているのでとても美しい仕上がりです。色がどれくらいにじむかをしっかり見極めながらの作業なので、とても難しいのだそうです!       
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刺繍の部分は、椿と梅が一緒に咲いています。
殿と姫で、刺繍の色を変えてあります。殿は白椿、姫は深みのある赤椿ですよ☆
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このお衣裳にははっきりとしたイメージがあって・・・
冬の、まだ雪が残っていそうな寒い朝、低い位置から照らす太陽の光を一生懸命浴びようと、朝もやの空へ向かって満開の花を咲かせる椿。その光を浴びて、椿や傍で咲く梅の花芯がキラキラ光ります。
その光景は、もうすぐ訪れる春の気配を感じさせるのです。