久々のブログになってしましました。。 この1週間、気温が上がったり下がったりで忙しない気候でしたが、おみせもいよいよラストスパートといった雰囲気です。 ご注文頂いていたお品もようやく目途が立ち、長らくお待たせしてしまったお客様へ順次お届けに伺う日々でございます。 そんな中、前からやりたかったちっちゃくて愛らしいおひなさんたちをウィンドウに並べました☆ 向かって左手は芥子雛(1/26のブログをご参照ください)、右手が「柳(やなぎ)」というサイズのおひなさんです。芥子より小さいです。 官女と五人囃子は、柳の親王よりさらに小さくなって「二寸」というサイズになります。 お顔の表情が伝わりにくいかと思いますが、切れ長の目でほんのり微笑んだかわいらしいお顔です。 少し”ほっと”するお顔といえるかもしれません。 こんなにちっちゃいけれど、男雛のお衣装は「麹塵(きくじん)」です。 麹塵とは位の高い貴族のみが着用できた渋い緑色の生地で、染め方が大変難しい色です。刈安色(かりやすいろ)というイネ科の植物で染める黄色(黄八丈はこの黄色です)と紫草の青紫を合わせて緑を出すのですが、紫自体染めるのがなかなか難しく、そのためとても手間がかかります。 また、麹塵の最大の特徴は色が変わる点です。当てる光源によって淡くなったり赤みを帯びたり・・・ 色が変わることでさらに高貴な印象に思えます。 お相手の女雛は対照的なエンジですが、襲(かさね)に薄いクリームとグリーンが入っているので、男雛の麹塵と色を繋げました。 小さいおひなさんは作るのが簡単、と思う方もいらっしゃるとおもいますが、実は大きいおひなさんより苦労します。それは体のサイズと生地の厚みとの戦い・・・ 小さければ小さいほど、その戦いは激しさを増すのです。 大きいおひなさんはもちろん立派でとても豪華ですが、可愛い”だけじゃない”、小さいながらもしっかりと豪華な作りのおひなさんはいかがでしょうか? お玄関や飾り棚の上などに、ぜひちょこんと飾ってください。