寿峰作 新作より「菊桐藤文」

本日も引き続き「人形のはなふさ」湖山総本店さんで寿峰が実演をしております。

この機会にぜひ、実際に作っている様子を真近でご覧ください☆

 

 

さて、今期新作より「菊桐藤文」をご紹介致します。

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京九番で作りました。

唐織の帯地を使用しております。

個人的に男雛と女雛の色のコントラストがとても好きで、上品さと華やかさを兼ね備えた

お衣裳に仕上がっています。

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男雛です。

濃いめのチャコールグレー地に色とりどりの模様、名称にある「菊・桐・藤」が

織られています。

画像では藤が見えにくいですが、袂の後方、太刀の横にあるビワ色が藤です。

 

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女雛です。

浅いオレンジ色に青海波の地模様、菊や鳳凰などが織られています。

重ねは表衣に深い緑の有職を合わせ全体を引き締め、そこから真っ白を続ける

ことで唐衣を引き立たせています。

裏地には唐衣に使われている色を使用し、統一感を出しました。

 

こういった美しい帯地、それだけではなく着物や金襴など

日本の古くから伝わる柄を見ると、毎回驚きと感動を覚えます。

その意匠!

私たちの身近にある動植物や想像の生き物たちをデフォルメし、織や染めで表現

するデザイン力にはもう脱帽と感嘆しかありません・・・

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店内では三段飾りにしています。

伝統的なお道具を合わせ、あえて古典的にしてみました。

 

唐織のお衣裳は一見派手に見られがちですが、織りとその色使いの素晴らしさ、

正絹のふっくらとした柔らかな質感には、何物にも代えられない独特の美しさが

あります。

そして飾り方によって古典的にも、モダンにもなる不思議な魅力をも持ち合わせて

います。

 

 

お道具は多種多様ございます。

ぜひ、お好みの雰囲気で楽しみながら合わせてみてください。