宮中に生まれた男の子たちは、こぞって乗馬の稽古をしたといいます。
差し詰め今でいう所の「三輪車」とか「自転車」に跨るようなことだったんでしょうか。。。
ひとりで乗れた時の感動は、今昔関係なく感動したもので「マシーン」を操ることで明らかに一歩大人になれた気がしました。
さて、こちらのお稚児さんが颯爽と跨るこの「木馬」。
その昔、京都の「端午の節句」の飾りには『奉書の虎』と対にしてこのような『京木馬』が飾られていました。
京都・上賀茂神社では、このような形の「木馬」が子供の体の大きさに合わせて大小いくつも用意されており「お馬の稽古」に使われております。
馬の跨り方。
鐙(あぶみ)の踏み方と力加減。
手綱の握り方締め方。
鞭の当て方。
馬の引き方。
ひとつ一つの所作をみっちりと稽古する。
そこで学ぶことは「乗り方」ではなく「生き方」そのものだったのでしょうか。。。
しかし、時は流れてやがて『奉書の虎』と共にこの『木馬』も節句の設えが簡素になり飾られることもなくなりました。
やがて高齢となった職人も作り続けることが叶わず、日本から消えてしまいました。
でも、そのデザインの美しさ「用の美」と歴史的背景の「大切さ」をこのまま失くしてしまうのは余りにも勿体なく寂しいこと。
今から20年ほど前から寿峰の持つ『木馬』を原型に再び復活させることにしました。
現在では日本で唯一の『京木馬』として作り続けております。
そのお陰で2015年春にご縁あって伊勢神宮式年遷宮に合わせて『外宮神楽殿』へお子様の健やかな成長を祈念して奉納させて頂きました。
さて、こちらのお人形。
この『京木馬』に稚児装束を身に纏ったお人形にお乗り頂き、【お馬の稽古姿】を表現しました。
その愛らしくも頑張る姿に子供のころ、こけてもこけても諦めず自転車と格闘した我が子の姿を見るようで作りながらも「がんばれ!」と応援したくなります。
この頑張る『お稚児さん』をお子様の元へ、或いはちょっとした季節のお飾りにいかがでしょうか?
こちらは『京木馬』だけのお届けも可能です。
大きさやお値段はお気軽にお問い合わせくださいませ。