京都 オーダーメード雛人形製造販売 有職京人形司 「平安寿峰(へいあんじゅほう)」

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這子

【這子(ほうこ)とは】 

這子(ほうこ)は白絹(羽二重や一越ちりめんなど)の四隅を縫い合わせて手足を作り、綿を詰めて頭を差し込んだ布製の人形です。
絹糸の黒髪を金糸で束ね、顔は鼻筋を盛り上げて、目と眉は細筆でうすく描き、朱をいれて唇を表現します。

うつぶせにすると乳幼児が這い這いする姿に似ていることからこの名前がつきました。

平安朝以来、上流階級では「上巳の祓」に贈られた人形で乳幼児の守りとしてこれを枕元に飾り、祓いの後の神聖なものとして翌年にも用いられるようになり、幼子が3歳になるまで身に添えて持たせるなど、病気や災厄が大切なわが子にとりつかないよう祓いの形代(かたしろ)としたのです。
後には婚礼道具にも加えられ、雛段にも飾るようになり、祓いというよりは末永く身を守る形代へと用途が変化していきました。

感触が柔らかいため、次第に手遊び人形として子どもたちに親しまれるようになります。いわゆる縫いぐるみの元祖です。
やがて民間にも普及し、庚申信仰と結びついて生まれた縁起物の「括り猿」、「猿ぼぼ」はこの這子の手足を括った姿です。
現代も身近に置いて愛情を注ぐ縫いぐるみのルーツが、日本では自分の災厄を祓い、身を守ってくれる形代でありました。

また同種の人形で『天児(あまがつ)』があります。

この『天児』を男の子として、『這子』を女の子としてそれぞれ見立てて1対として飾ったものが立雛の原型とも伝えられています。

【平安寿峰の『這子』について】

お子様がお生まれになられた家族の皆さまは「健やかな成長」や「素晴らしい人生を歩んでほしい」という想いや願いとともに、我が子を「慈しむ」心を多く持たれています。

私たちはそのような皆さまの「オモイ」を、雛人形という「カタチ」で表現しご満足いただくことが生業でございます。

しかしながら私たちはそのようなお客様の「オモイ」に対して細かなところまで丁寧にお作りし、その仕事に満足いただくことがゴールでは決してありません。

お作りしました「お雛さん」がお子様が成長され新たな家庭を持たれるまでの本当に長い間、その子の「お雛さん」としての「お役目」、つまり贈られた方の想いと共に「お供」することがゴールと考えます。

そのようなお子様の人生にお仕えする「お雛さん」を作らせていただく者として、その想いを人形の歴史の中に見つけようと紐解いたのがこの『這子』でございます。

現在の雛人形のルーツは江戸時代18世紀中ごろに完成されました。

それより以前は立った姿の人形や愛玩人形はありましたが、現代の「ひな人形」なるものがなく、お子様の成長を願ったり厄を払うのは「かたしろ」や「紙雛」が主流でありました。
飾って「祝う」よことよりも「厄災除け」のためのものであり、出生後の生存率の低い時代には、神への「願い」が唯一の方法でした。

それより以前は、平安時代に遡りますが「源氏物語」第19帖『薄雲』に『天児』が出てきますが、どのような形か定かではありません。
一方時代が下がって江戸時代になり雛祭りが行われるようになると『天児』とともに雛段へ飾られる『這子』が見受けられます。