倭文幡

吹雪いています。
昨日の雨で出来た水たまりには氷が張られ、冬将軍がまたやってきました。
それでも今朝はとても気持ちの良いお天気で、太陽の暖かい光の中、ゆっくりとちらちら舞う雪はとても幻想的で綺麗でした。
昔から雪、殊更雪の結晶が大変好きで、そのモチーフがデザインされた雑貨やアクセサリーなどつい集めてしまうのですが、雪の結晶はどうしても季節を限定してしまいます。クリスマスのイメージも強いかもしれませんね。
毎年新作用に織屋さんで生地を選ぶ際にも心のどこかで雪の結晶柄を探していますが、なかなかピン!とくるものがなく・・・着物柄で雪の結晶というと、花輪のような形です。
なぜ先人はこの形にしたのかと、少し疑問に思ったり r(・x・。)???
またはストレートに結晶柄そのもの、なんてのもございます。個人的には好きですが、お雛さんのお衣裳としてはちょっと・・・。
そんな中、今期の生地探しで偶然出会ったピンッ!が、今日ご紹介の「倭文幡」です。
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「倭文幡」と書いて「しづはた」と読みます。
しづはたとは、奈良時代より前からある織物のことだそうで、その当時は麻や楮で織られていました。こちらのお衣裳は帯地から仕立てておりますので絹製ですが、敢えて太い絹糸で織って、織目の荒いざっくりとした風合いにしてあります。     
そして何にピンッ!ときたかと申しますと、、、この柄です!!☆
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私の目には、雪の結晶に見えてしまったのです(。???。)
と、こんなことを書いてしまうとこのお衣裳に雪のイメージを植え付けてしまいかねないのですが、決して結晶柄、というわけではありません。
生地の質感からも、冷たいような雰囲気は全くないと思います。
とてもモダンな、見る方によってはアールデコ風と表現されるかもしれませんね。
その全体の雰囲気、色、そして結晶に見えてしまったことなど、この帯地が持つ魅力の全てが私の血圧を一気に上げてくれました。
殿はブルーがかった綺麗なグレイ。
ロシアンブルーも、こんな色かもしれません。
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姫は薄いカスタードイエローのようなお色。生地の質感と相まって、なんとなくぽってりとした柔らかい雰囲気です。
衿と単の真っ赤が効いています☆彡
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お二人とも同じ柄に見えますが、微妙に違います。
こちらのお雛さんは毛氈で飾るよりも、画像のように台を使ってモダンに飾られた方が、お衣裳の魅力が出やすいかと思います。
ちょっと他にはない、キラリと光る個性のお雛さんですね(・ω<)